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新・今でもしぶとく聴いてます

FM放送

17 8月

神々の黄昏/2001年バイロイト~FM放送 アダム・フィッシャー

220817ワーグナー 楽劇・ニーベルングの指環「神々の黄昏」

アダム・フィシャー 指揮
バイロイト祝祭管弦楽団
バイロイト祝祭合唱団(合唱指揮エバハルト・フリードリヒ)

ブリュンヒルデ:ルアナ・デヴォル
ジークフリート:ウォルフガング・シュミット
ハーゲン:ジョン・トムリンソン
グンター:ハンス=ヨアヒム・ケテルセン
アルベリヒ:ギュンター・フォン・カンネン
グートルーネ:リカルダ・メルデ
第1のノルン:メッテ・アイシング
第2のノルン:イルムガルト・ヴィルスマイヤー
第3のノルン:ユーディット・ネーメット
ヴォーグリンデ:ドロテア・ヤンセン
ヴェルグンデ:ナターシャ・ペトリンスキー
フロスヒルデ:ラウラ・ニュケーネン

(2001年8月1日 バイロイト祝祭劇場 ライヴ録音/バイエルン放送協会/NHK・FM)

220817a 八月の盆の入りに墓参へ行ったところ、盆の時季なのに管理事務所が無人のままで花や樒の切った束も売っていませんでした。コロナ禍の間にやはり常時無人化したようです。それにともなって霊園内の草刈り等の維持作業の頻度も低下して、雑草が目立っていました。それから鹿の糞に似た丸い固形物がやっぱり散らばっていて、考えてみると管理事務所の無人化と糞らしきものが目につくようになったタイミングがそこそこ合っていました。人の気配が少なくなって何らかの動物が霊園内を縄張りにし出したのでしょう。それに墓終いをしてまき石が除かれた区画も増えています。何となく地域的な衰退、黄昏を思わせる光景です。無人化といえば京阪宇治線の大半の駅が無人化され、電車もワンマン運転(車掌無し)です。そういう自分も滅多に宇治線の電車に乗らなくなったので勝手な不平はやめておきます。

 さて、FM放送を録音したバイロイト音楽祭から2009年と2001年の指環を聴いています。2001年のバイロイト音楽祭の演目は第九に続いてローエングエリン、指環、マイスタージンガー、パルジファルでした。ティーレマンが第九、マイスタージンガー、パルジファルを指揮してローエングリンはパッパーノでした。ユルゲン・フリム演出だった指環の二年目はシノーポリが続いて指揮するはずだったのが、この年四月に急逝したので急遽アダム・フィッシャーが代役を務めることになりました。年末のFM放送では解説の三澤洋史氏がアダム・フィッシャーについてなかなかコメントしませんでしたが、ジークフリートの回で代役以上の出来だとしてほめていました。祝祭管弦楽団らは前年のシノーポリの強烈な個性に比べると物足らないという意見もあったようですが、その年はイタリア人に指環は無理とかグチャグチャ不平を鳴らしたのにとフィッシャーを擁護してアンチ批判をしていました。

 実際に四部作全部をDATテープを再生しながらSDカードへ再録音して聴いていると、まず「ラインの黄金」の鮮烈さに大いに感銘を受けました。その次が「神々の黄昏」です。2009年の指環の解説(東条氏)では演出より指揮者の方に関心が集まるティーレマンは近年では稀として賞賛していましたが、アダム・フィッシャーも優るとも劣らない素晴らしさだと思いました。各幕の終了後、ブラボーと同時にブーの叫びも混じっていて、これは不出来な歌手か演出に対する反応なのか。指環の各作品の中でジークフリートの死の告知、ヴォータンの別れ等の場面があるワルキューレ以外はあまり生身の人間の感情が豊かではなく、運命やら呪いやらに導かれるといった硬直感が伴うと思っていましたが、2001年の指環は妙に人肌というか、生気にあふれた内容だと思いました。

 主要キャストの中ではブリュンヒルデのデヴォルが特に目立っていました。往年の名歌手の名は出さないとして、これを聴いていると当時劇場で聴きたかったとしみじみ思いました。一方のジークフリートは「神々の黄昏」になってちょっと微妙な印象で、元々の声質なのか歌唱方がこんな感じなのか、地味な声にきこえます。ハーゲンのトムリンソン、アルベリヒのフォン・カンネンらの方が妙に魅力的に聴こえました。「ジークフリート」の時は違和感なく聴いていて、そんなに変わっていないはずなのに。
27 7月

パルジファル・2009年バイロイトのFM放送から ガッティ、藤村

220727aワーグナー 楽劇「パルジファル」

ダニエレ・ガッティ 指揮
バイロイト祝祭管弦楽団 
バイロイト祝祭合唱団

パルジファル:クリストファー・ヴェントリス(T)
グルネマンツ:ユン・クワァンチョル(Bs)
アンフォルタス:デトレフ・ロート(Br)
クンドリ:藤村美穂子(Ms)
クリングゾル:トマス・イェサツコ(Br)
ティトゥレル:デゲデス・ランデス(Bs)
第一の聖杯守護の騎士:アルノルド・ベゾイエン(T)
第二の聖杯守護の騎士:フリーデマン・レイリヒ(BS)、ほか

(2009年8月2日 バイロイト祝祭劇場 ライヴ録音 バイエルン放送協会/NHK・FM)

220727c 七月も終わりに近づいています。天神祭、祇園祭よりもバイロイトがちょっと気になります。それでドイツになんか簡単に行けない身としては、過去にFM放送を録音したバイロイトの公演を聴こうと思い立ちました。VHSビデオデッキ、レーザーディスクプレーヤー、DATテープデッキといった機器は既に製造販売は中止になりました。過去の遺物となったそれらの中で、DATデッキは平成11年頃にパイオニア製のものを購入してNHKFMで年末に放送されているバイロイト音楽祭の公演を録音するのに使いました。2001年、2002年、2009年、2014年はまとまったかたちで残せて、特に2009年はeo光の光テレビのサービスでFM放送も聴けたので、雑音がほぼ無い状態で録音できました。それで2009年のパルジファルを再生して聴きながらデジタルレコーダーでSDカードに保存録音しました。最初にDATテープに記録する際はロング・プレイ(LP)モードでしか全部を録音できなかったので、サンプリング周波数をCDディスクと同じにできませんでした。だからSDカードへ録音する際はアナログ接続でやっているわけです。

220727b さて2009年(平成21年)のバイロイト音楽祭は指環四部作、トリスタン、マイスタージンガー、パルジファルが演目で、いずれも新演出ではなかったようです。パルジファルはイタリア人のダニエレ・ガッティが指揮ですが21世紀になって非ドイツ語圏出身でも別に珍しくありません。番組中の解説(東条氏)でもふれられていたオーケストラの透明な響きの美しさはこういう媒体を介しても格別で、この作品らしいのかどうかはともかくとして、クリンクゾルでさえ浄化されて聴こえます。この年の演目でコーラスが活躍する場面は限られているのでパルジファルでのバイロイト祝祭合唱団のすばらしさが目立ったと解説でふれられていました。

 独唱陣の中で目立ったのはクンドリの藤村さん、グルネマンツのユン・カンチョルと言えばアジア人の身贔屓かもしれませんが、二人とも斬新さも感じられてよかったと思いました。2009年の公演について今更ですが、クンドリは人間らしさが終始感じられてエキセントリックな面が後退して逆に良かったと思います。グルネマンツは解説で往年のホッターかと一瞬だぶって聴こえたという評がありましたが、声質からちょっと若々しさも感じられて、そっちの方に惹かれました。舞台演出では最後にグルネマンツとクンドリの間に少年が手をつないでいる姿出るので、二人は結ばれるのだろう(という演出)と解説していて、この二人の歌唱、声だったらそういう演出もはまりそうだと思いました。ガッティ指揮のパルジファル は2013年ニューヨークの舞台が映像ソフトで出ていました。キャストも演出も違います。演奏、音楽はこのバイロイトの方がより清々しく、明るい印象なのは会場の音響のおかげかどうか。

220727 会場の反応は第一幕が終わった後にブーイングが目立ち、第二幕も結構騒々しい反応でしたが第三幕が終わった時は案外静かでした。第二幕はパルジファルが聖槍を投げてハーケン・クロイツの旗(ナチのあれ)が壊れるという演出が癇に障ったのか、今更という白々しさなのか、ナチスの時代をクリンクゾルの魔法による一過性のものととらえるかのような軽さが反感を生んだのか、いかにもバイロイトらしい騒々しさのようでした。ちなみ第三幕はベルリンの国会議事堂内部が舞台になっていたそうで、やっぱり神秘的な舞台とは程遠いようです。
11 9月

第九/2001年バイロイト音楽祭 ティーレマン~FM放送

190911aベートーヴェン 交響曲 第9番ニ短調 Op.125

クリスティアン・ティーレマン 指揮
バイロイト祝祭管弦楽団
バイロイト祝祭合唱団(合唱指揮エバハルト・フリードリヒ)

エミリー・マギー(S)
ミッチェル・ブリード(A)
ロバート・ディーン-スミス(T)
ローベルト・ホル(Bs)

(2001年8月10日 バイロイト,祝祭歌劇場 ライヴ録音/FM放送)

190911b 台風の影響なのか連日35℃を超える最高気温を記録しています。去った直後も正午頃に37℃とか八月の盆前と変わらないのには驚き、うんざりします(それでも痩せはしない)。バイロイト音楽祭が終わって夏のルツェルン音楽祭のシーズンに入っていますが、両音楽祭共に第九のライヴ録音で有名なものがありました。1951年と54年はフルトヴェングラー、1953年はヒンデミット、1963年にはベームが指揮しましたが、それからはかなり空いて戦後再開から五十年の2001年にティーレマンが久しぶりに第九を指揮しました。今回はその演奏がNHK・FM(年末の一挙放送)で放送された際にDATテープに録音したものを久々に聴きました。この音源はかつてCDレコーダー経由でコピーして聴いていて過去記事で扱ったような記憶が薄っすらとありますが、CDではないのでOCNブログ当時は「盤外篇」という区分はしてなかったので単独では記事化していないかもしれません(確認する根気が無い)。

 演奏が始まる前には解説も録音しているのでティーレマンのリハーサルに言及しているのが興味深いものがあります。ゲネプロまでの練習は部分的におさらいをする程度だったのでオケのメンバーが、「いかにもお仕事でやってるって感じね」と不平をこぼすこともあったようですがゲネプロで空気が一変したそうです。それまで演奏したテンポと変えたりしてメンバーの中には反発する者もいる風で、ティーレマンとオケが緊迫してせめぎ合うような演奏になり、それをティーレマンが意図していたようでした。商品化のための「疵の無い演奏」を志向しないという姿勢が往年の巨匠を彷彿とさせるというところかもしれません。

 当時のFMを録音した環境は
光テレビ経由じゃなくて、TV用のアンテナからケーブルでFMチューナーにつないでいましたが、普及クラスにしては高感度と定評があったパイオニアのチューナーF777のおかげか雑音がほとんど目立たない音でした。ティンパニの音が特にクリアで管楽器も鮮明な音質なのに弦楽器の高音がやや弱く感じられます。このチューナーはある年にタイマー録音をセットしたのに全然音が入ってなかったのでそれ以来使わずに置いています。

ティーレマン・バイロイト/2001年8月10日
①16分40②13分00③17分35④25分13計73分28
クレンペラー・PO/1957年セッション録音
①17分00②15分37③14分57④24分23 計71分57
I.フィッシャー・RCO/2014年
①16分07②12分27③15分42④26分20 計70分36
ナガノ・モントリオールSO/2011年
①14分52②12分58③13分20④21分50 計63分00
ダウスゴー・SCOÖ/2008年頃
①13分55②13分44③12分37④22分09 計62分25
P.ヤルヴィ・独室内POブレーメン/2008年
①13分55②13分28③13分15④23分11 計63分49

 演奏の方は面白く、各楽章の結びつきが強く、これぞ交響曲という
感銘深いものでした。当然というか言うまでもなくピリオド奏法の影響は限りなく薄く、近年の流行り?のスタイルとは一線を画しています。第2楽章が遅く第3楽章が速目というクレンペラーの演奏に通じるバランスのような気がしたのに演奏時間自体はそうではありませんでした。却って印象としてはフルトヴェングラーのバイロイトの第九に似ているとも思いました。演奏が終わった後の反応良好で、拍手と歓声がわき起こってからうねる様にどんどん増して行きました。
6 1月

盤外編~2001年バイロイト・ラインの黄金 A.フィッシャー

180106ワーグナー 楽劇・ニーベルングの指環「ラインの黄金」

アダム・フィッシャー 指揮
バイロイト祝祭管弦楽団

ヴォータン:アラン・タイタス  
ローゲ:グラハム・クラーク
ファゾルト:ヨハン・ティッリ
ファフナー:フィリップ・カン
アルベリヒ:ギュンター・フォン・カンネン
フリッカ:ブリギッテ・レンメルト
ドンナー:ハンス・ヨアヒム・ケテルセン  
フロー:エンドリック・ヴォットリヒ
ミーメ:マイケル・ホワード
フライア:リカルダ・メルベス
エルダ:メッテ・アイシング
ヴォーグリンデ:ドロテア・ヤンセン
ヴェルグンデ:ナターシャ・ペトリンスキー
フロスヒルデ:ラウラ・ニケネン

(2001年7月27日  バイロイト祝祭劇場 ライヴ録音/FM放送より)

 今日は完全な休みにして三が日に寝足りなかった分を取り返すつもりでした。「空の勇士」という軍歌があり、確かノモンハン事変の戦闘をもとにした歌詞で「恩賜の煙草を頂いて 明日は死ぬぞと決めた夜は~」と始まります。明日は寝るぞと決めて、夜もはやめに就寝したところ昼間はそうそう眠れるものではありません。去年にできなかった心残りというのを元旦の夜思い起こしながらカウントしていて、シリアスな内容は別にすると自宅の部屋を占拠させたまなのガラクタを処分することと、5.1ch のスピーカーをきっちり配置することがまた先延ばしになったのがまず気が付きました。暖かくなったら、涼しくなったらと思っているうちに・・・。それでも不用品を選別するくらいはやっていて、録音済みのDATテープもさがしたところ、けっこうな数が出てきました。

 その中でバイロイト音楽祭の分を聴きながらSDカードにコピー録音することにして、まず2001年の指環から始めました。前年に新演出がシノーポリの指揮で始まった「ニーベルングの指環」は、2001年になってシノーポリが急逝し、ワルトラウテ・マイヤーとドミンゴが出演しないことになり(ザルツブルク音楽祭とバイロイトの練習スケジュールが重なったとか)、混乱しました。指揮は急きょアダム・フィッシャー(Ádám Fischer, 1949年9月9日 - )が起用されました。アダム・フィッシャーと言えばCDではハイドンの交響曲が有名でしたが、ドイツの歌劇場で既に指環を指揮していたのでむしろ遅すぎたバイロイト初登場と言えるくらいでした。

 とにかく久しぶりに聴いてみると(実はこのテープ、全部を最初から聴くのは初めて)、冒頭からして全く素晴らしく、大成功だったと言われた評判に大いになっとくします。アダム・フィッシャーは2004年まで指環を指揮することになり、2002年からは藤村美穂子がフリッカを歌っています。この年でなくてもフィッシャーのバイロイト公演が何らかのソフトとして出てこなかったのが全く残念です。フリッカのレンメルト、エルダのアイシングは放送の解説でも褒めていた通り立派なものでしたが、何よりフィッシャー指揮のオーケストラが最初から最後まで見事でした。

 ラジオ放送を市販機器で勝手に録音した程度のものでそんなに演奏の様子が分かるものなのかと、ということは置いておくとして、声楽とのバランスが良いのは当然としてもそれでいてオーケストラの響きがぶ厚くて、鈍重でなくて各場面がくっきりと浮かびあがって描かれるような鮮明さです。特に第三場のニーベルハイムの冒頭で槌を連打するリズムが大きくなってくるところ、得も言われない毒気が漂うようで聴いていて快感でした。弟であるイヴァン・フィッシャーの方はSACDやブルーレイを視聴してかなり気に入っていましたが、兄のA.フィッシャーはハイドン以外ではCDを購入したことがなく、どういうスタイルかよく分かりませんでした。今回この音源を全部通して聴いてさらに聴き進めたいと思い、他のレパートリーも気になります。
17 6月

盤外編・2002年バイロイトのローエングリン/A.デイヴィス

170617aワーグナー 歌劇「ローエングリン」

サー・アンドリュー・デイヴィス 指揮
バイロイト祝祭管弦楽団
バイロイト祝祭合唱団(指揮エバーハルト・フリードリヒ)

ローエングリン:ペーター・ザイフェルト(T)
エルザ:ペトラ・マリア・シュニッツァー(S)
テルラムント伯爵:ジャン・フィリップ・ラフォーン(Br)
オルトルート:リンダ・ワトソン(Ms)
ハインリヒ王:スティーヴン・ウエスト(Bs)
王の伝令:ロマン・トレッケル(Bs)
~四人の貴族~
ベルンハルト・シュナイダー
アルノルト・ベゾイエン
ユン・アッティラ
ハンス・グリーペントローク
*演出(1999年~):キース・ウォーナー

(2002年7月26日 バイロイト祝祭劇場 ライヴ録音)

170617 ながらく放置していたオーディオ機器を先日やっとつないで暫定で2chの方を復活させました。それでFM放送を録音したDATテープの音源をCF、SDカードに保存しようとテープを確認しだしました。まず年末に放送されているバイロイト音楽祭を探すと、2001年と2002年、2009年、最近の2014年が見つかり、それと2003年がジークフリート、神々、ローエングリン。2001年はアンテナ経由なのと2003年はタイマーセット間違い等があったのをうっすら覚えています。バイロイト以外にFM放送をけっこう沢山録音していました。というわけで今回は2002年のローエングリンをまず聴きました。

 近年のローエングリンの演出と言えば「ネズミの被り物」をしたもの、それより以前の「小学校の教室に置き換えた」ものが話題になりました。今回のローエングリンは1999年から2003年、2005年くらいまで上演されたキース・ウォーナーの演出です(FMラジオだから映像は無しだけれど)。指揮は2001年までがパッパーノ、2005年がP.シュナイダー、2002年と2003年がアンドリュー・デイヴィスでした。

 この年もパッパーノの時もローエングリンはかなり好評だったそうで、改めて聴いていると神秘的な面は後退している?もののえも言われない熱気というか、独特な高揚感が印象的でした。A.デイヴィス(Sir Andrew Frank Davis 1944年2月2日 - )はこの年がバイロイトのデビューだったそうですが立派な内容で、第一幕の決闘からフィナーレあたりは圧倒的でした。それとは逆に、録音機器やらこちら側の不備の影響もあるはずですが、第一幕前奏曲は微妙な印象でした。ローエングリンは翌年も録音をしたので、きちんと録れて再生できればどんな風になっているか分かるので確かめたいと思います。

 ローエングリンのP.ザイフェルト(Peter Seiffert 1954年1月4日 デュッセルドルフ - )、エルザのペトラ・マリア・シュニッツァー(Petra-Maria Schnitzer 1963年3月6日 ウィーン -)は若々しい声、歌唱なのでオーケストラ演奏とよく合って明るい(ローエングリンはこんな空気だったか?バイロイトだからか)空気があふれていて好印象です。好みとしてエルザはどこかに初々しさが出ていないと魅力が損なわれると思うので、今回はかなり素晴らしいと思いました。40代後半にさしかかったザイフェルトは、ローエングリンが登場して直後あたりでルネ・コロのような輝かしい声にきこえてちょっと驚きました。それ以外でテラルムントのジャン・フィリップ・ラフォーン(Jean-Philippe Lafont 1951年2月11日 トゥールーズ - )が目立っていました。
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昭和40年代生まれ、オットー=クレンペラーの大フアンです。クレンペラーが録音を残したジャンルに加え、教会音楽、歌曲、オペラが好きなレパートリーです。

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