ブルックナー 交響曲 ヘ短調 WAB.99 第00番
シモーネ・ヤング 指揮
ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
(2013年2月22-26日 ハンブルク,ライスハレ 録音 Oehms)
今日の最高気温は36.8℃という今年最高を記録しました。どうりで暑いはず、ちょっと銀行に行って帰っただけで汗だくになり、夕方には床に寝転んでダウンしていました(それでも痩せない)。ごく短い時間眠った後、パソコンのHD交換の手配とサマー・ジャンボを買う(今日が最終日)のを思い出して出かけました。パーツショップでデータ移行(ドライヴコピー)まで頼もうとしましたが、その店で買ったPCでなくてリースPCだったので高くつくためHDだけ購入の上、自分で作業することにしました。それから近くの宝くじ売り場へ行って戻る時、同じ場所でくじを買おうとした同業者に偶然会いました。「キンキン キンヨウまで~泰造、踊れ!」のCMは効果てきめんのようで、その人も今日が締切だったのを思い出したようでした。宝くじはかつて、勤めていた会社を辞めた年に一回に9万円を投じたことがありましたが、米粒程も当たりませんでした。一等が当たる確率は200万分の1よりも低いそうなので、その程度の投資では仕方ありません。ただ、その時の発表時の挫折感と後悔の念が強く長らくくじは買っていませんでした。
録音の数が少なかったブルックナーのStudiensinfonie、通称交響曲第00番でしたが、このところマルクス・ボッシュ、シモーネ・ヤングが続けて交響曲全集の一環として録音しました。ブルックナー全集の場合第1番から9番の九曲か、せいぜい第0番(第1番と2番の間に作曲されていた)を含むまでなので貴重です。それにシモーネ・ヤングの方は第2-5番、第8番の第1稿を録音してから滞りがちだったので、0番に続き00番まで録音したからには全集は最後まで完成させるはずです。
交響曲 ヘ短調 WAB.99
第1楽章:Allegro molto vivace
第2楽章:Andante molto
第3楽章:Scherzo: Schnell
第4楽章:Finale: Allegro
比較的新しい第00番のCDは下記のような演奏時間で、主題反復や省略の関係でけっこう差が出ています。今回のヤング盤はフリーベルガーの録音と近似しています。演奏自体はことさらブルックナーの後年の作品の特徴を示そうとしないで、ごく自然に演奏しています。だから、マルクス・ボッシュの時もそうでしたが、シューベルトやメンデルスゾーンらの交響曲と似た響き、呼吸が感じられます。
ヤング(2013年)
①14分36②11分50③5分20④10分10 計41分56
ボッシュ(2012年)
①11分04②10分18③5分08④09分59 計36分29
スクロヴァチェフスキ(2001年)
①10分40②12分26③5分06④08分00 計36分12
ティントナー(1998年)
①11分21②12分31③5分05④08分13 計37分10
フリーベルガー(1997年)
①14分23②10分03③5分01④10分52 計40分19
インバル(1992年)
①17分21②13分03③5分22④10分11 計45分57
この曲は1863年に作曲され、第1番(初期稿)が完成する三年前の作品でした。ブルックナーはこれを習作として破棄しなかった代わりに改訂もされませんでした。そのため作曲者の生前には演奏されることは無く、20世紀に入ってから何楽章かを分けて演奏されました。ブログを始めて以降何度か第00番を聴いていると、第1番との間には大きな飛躍のようなものがあるようで、ブルックナーが習作として別の扱いにしたのも頷けます。それでも若々しい魅力が感じられるので破棄されずに良かったと思います。
シモーネ・ヤングはブルックナー・シリーズを進めながら、マーラーとブラームスも並行して録音し出しました。段々とどの作曲家が本筋なのか分からなくなってきました。とりあえずプーランクの「カルメル会修道女の対話」も演出共々感動的でした。