チャールズ・マッケラス 指揮
ビストロウシカ:ルチア・ポップ(S)
少し前からライブドア・ブログも「https」に対応するようになったので、既に分割した他の二つのブログはそれに対応するアドレスに変更しました。意味をよく理解せず簡単に変更する方法でやりましたが、特に変化は無いのでこちらのブログも今回記事UPの際に同様に変更します。先日平日の昼間に車の定期点検のためにSバルのディーラーへ行きました。洗車を省けば30分程度早くなるということで、雨天でもあったので省略しました。平日も結構店内には人が居て(在宅テレワークのためか)、細かいことを言ってる人がいました。他社同様にハイブリッド車が増えてきて、ひそかに期待していたディーゼル車発売の望みはほぼゼロになってきました。
チャールズ・マッケラス(Sir Alan Charles Maclaurin Mackerras 1925年11月17日 - 2010年7月14日)はチェコへ留学してターリヒから指揮を学んだという経歴に加えてチェコ語を習得しているそうでした(中高と丸六年間も英語を勉強した日本人の英語習熟度以上にチェコ語を仕えたという意味か)。それにヤナーチェクの研究にも取り組んで、本場でも一目置かれるほどのヤナーチェク演奏の専門家でした。1976年から1982年にウィーンフィルと主要なオペラ五作品の全曲盤をデッカへ録音していて、特に「利口な女狐の物語」は新譜時にはグラモフォン賞も得てかなりの高評価だったようです。個人的にはルチア・ポップが出ているというだけで作品について良く知らないまま、新譜から十年くらい経ってCD化されてから購入していました。その時は作品自体にあまり共感が無くて印象が弱いものでした。
その当時から二十年以上経ってグレゴルとプラハ国民劇場らのスプラフォン盤を聴いてこのオペラにはまり、すっかり魅了されましたが、その録音は初演時以来慣用的に採用された改訂版による演奏でした。作曲者が意図した通りの原典版はマッケラスが復活、定着させたそうで、この録音も原典版によっているはずです。実際に聴いているとデジタル録音、ウィーン・フィルという特徴も効いているのか、1970年録音のグレゴル盤の木造古民家のような情緒とはちょっと違っています。所々でR.シュトラウスの前期か中期くらいの作品と似た響きがあり、ベルクのヴォツェックと作曲時期が近いオペラなんだと、改めて思わせるシャープな響きを実感しました。
それでもやっぱりヤナーチェクの音楽、発話旋律、チェコ・モラヴィア地方という要素も隅に追いやられるでなく、絶妙なバランスではないかと感心しました。ただ、グレゴル盤の方にあったひなびたような、木陰のような部分があった明暗の差は後退して、終始日向の世界といった印象です。これは元々がこういう内容ということなのか、最近聴いたグラゴル・ミサを思い出すとそんな気もします。それに最初の目当てだったルチア・ポップも結構目立っていてあらためてこの録音の魅力を再認識しました。