イヴァン・フィッシャー 指揮
ブダペスト祝祭管弦楽団
(2021年3月 ブダペスト,コングレス・センター 録音 Channel)
この何カ月、タクシーや福祉タクシーを使う機会が増えて、色々な運転手に出くわしました。通常のタクシーはこちらが話しかけなければ余計なことは言わないことが多いですが、福祉タクシー、車いすごと乗り込む車とかの場合は結構色々話をすることがありました。支払い金額大きくなる分、気を使ってるという面もあるのかもしれません。中には極道映画・Vシネマから抜け出してきたような人も居て初対面でビビっていたこともありました。雑談で観光客はだいぶ増えたけれど、祇園、木屋町といった夜の街はまだまだ低調だとか。何がどうなってどんな風が吹いたのか、桶屋でもないのに自分の場合はコロナ前より正味忙しくなってきています(でもキャッホー!的なうま味は無い)。
さて、このブルックナー第9番も一カ月以上前に聴きだしていて、落ち着いて連続再生、鑑賞できてなかったので記事化が遅れていたものです。実際聴いてみると近年のブルックナー第9番の中では屈指の感銘度だと思いました。イヴァン・フィッシャー自身、70歳になったらこの作品をレコーディングしたいと言っていたそうで、そんな日本のブルヲタとか「言えよう系」が好きそうな言葉にちょっと不安を覚えましたが、他の作曲家の録音もI.フィッシャーのCDはできるだけ購入してきたので、ブルックナーが全集化できるかどうかにかかわらず、とりあえず購入しました。
解説冊子には色々興味深いことが書いてあり、I.フィッシャーは補筆完成版にはあまり積極的な風ではなく、三楽章までだけで立派な内容だと受け止めているようでした。演奏自体は急にテンポが変わったりとか、そういう系統でなく「じっくり構えたブルックナーだ」とか「隅々まで感じ切ったような」という表現が似合う内容で、それでいて何の色にも染めない、ワーグナー色とか後期ロマン派色とか、そっちの方を連想し難い清澄なものです。川の最上流部、最初の一滴が流れて間もないような透明さで音が重なって行き、厚くても重たくない、不思議な魅力を感じます。
フィッシャーのブルックナーは第7番に次いでこの第9番が二作目になり、いきなりこういう第9番を出してしまえば、例えば第5番とかならどんな演奏になるのだろうかと思います。I.フィッシャーはマーラーを第8番を除いて録音していて、そっちの方も聴いていて、コレハブルックナーはもう録音しない(第7番で終わりか)と勝手に思っていただけに、嬉しい予想外の新譜と演奏内容でした。
この何カ月、タクシーや福祉タクシーを使う機会が増えて、色々な運転手に出くわしました。通常のタクシーはこちらが話しかけなければ余計なことは言わないことが多いですが、福祉タクシー、車いすごと乗り込む車とかの場合は結構色々話をすることがありました。支払い金額大きくなる分、気を使ってるという面もあるのかもしれません。中には極道映画・Vシネマから抜け出してきたような人も居て初対面でビビっていたこともありました。雑談で観光客はだいぶ増えたけれど、祇園、木屋町といった夜の街はまだまだ低調だとか。何がどうなってどんな風が吹いたのか、桶屋でもないのに自分の場合はコロナ前より正味忙しくなってきています(でもキャッホー!的なうま味は無い)。
さて、このブルックナー第9番も一カ月以上前に聴きだしていて、落ち着いて連続再生、鑑賞できてなかったので記事化が遅れていたものです。実際聴いてみると近年のブルックナー第9番の中では屈指の感銘度だと思いました。イヴァン・フィッシャー自身、70歳になったらこの作品をレコーディングしたいと言っていたそうで、そんな日本のブルヲタとか「言えよう系」が好きそうな言葉にちょっと不安を覚えましたが、他の作曲家の録音もI.フィッシャーのCDはできるだけ購入してきたので、ブルックナーが全集化できるかどうかにかかわらず、とりあえず購入しました。
解説冊子には色々興味深いことが書いてあり、I.フィッシャーは補筆完成版にはあまり積極的な風ではなく、三楽章までだけで立派な内容だと受け止めているようでした。演奏自体は急にテンポが変わったりとか、そういう系統でなく「じっくり構えたブルックナーだ」とか「隅々まで感じ切ったような」という表現が似合う内容で、それでいて何の色にも染めない、ワーグナー色とか後期ロマン派色とか、そっちの方を連想し難い清澄なものです。川の最上流部、最初の一滴が流れて間もないような透明さで音が重なって行き、厚くても重たくない、不思議な魅力を感じます。
フィッシャーのブルックナーは第7番に次いでこの第9番が二作目になり、いきなりこういう第9番を出してしまえば、例えば第5番とかならどんな演奏になるのだろうかと思います。I.フィッシャーはマーラーを第8番を除いて録音していて、そっちの方も聴いていて、コレハブルックナーはもう録音しない(第7番で終わりか)と勝手に思っていただけに、嬉しい予想外の新譜と演奏内容でした。