ソナタ 第1番 ト長調 BWV.1027
ソナタ 第2番 ニ長調 BWV.1028
ソナタ 第3番 ト短調 BWV.1029
ヴィーラント・クイケン:ヴィオラ・ダ・ガンバ
ピート・クイケン:チェンバロ
*ヴィオラ・ダ・ガンバ 1705年パリ,ニコライ・ベルトラン製作
*チェンバロ
1995年パリで再現:アントニー・サイティ,フレデリク・パル製作
(2002年6月29日-7月3日 仏,アキテーヌ地方,サン=ジャン=ド・コール教会 Arcana classic)
もう二月になります。京都市内にも楽器の工房らしきものを見かけましたがチェンバロ、クラヴサンではなくて弦楽器専門のようでした。最近F.クープランのクラヴサン曲を聴いて楽器の音色にもあらためて関心がわきました。天神さんとか弘法さんの縁日に壊れたものでも売ってないかなと思っていると、新規に製作発注すれば数百万以上かかるようなので全くのおかど違い、無知の極みでした。コンサートの際にライトの熱でも調律に影響するのでデリケートな楽器というのは聞き知っていましたが、ガラクタ並みのものでもいいからあの弦をはじく音を何とかま近で聴きたいと不意に思いました。
それは無理なのでチェンバロが活躍するCDですぐに取り出せるものがこのクイケン親子(チェンバロは息子のピート・クイケン)のバッハ作品集だったので、とりあえずチェンバロとガンヴァのソナタだけを聴きました。これは三枚組アルバムなので、無伴奏チェロ組曲が三枚目の途中まで入っています。当初の購入動機は無伴奏の方だったのがしばらく聴いていない間に目当てが逆転しました。ピート・クイケンは1972年にベルギーのブリュージュで生まれたヴィーラント・クイケンの息子(何番目とかの記述は無い、詮索もしないが)であり、ベルギーで学んだ後にインディアナ大学に留学し、ボザール・トリオのピアニスト、メナヘム・プレスラーに師事しまた。チェンバロ、フォルテピアノだけでなく現代ピアノも演奏し、日本でも公演を行っています。
ソナタのBWV.1027は二本のリコーダーとチェンバロのためのソナタをガンバ用に編曲した作品でした。このソナタだけでなく三曲ともトリオ・ソナタ形式で書かれ、チェンバロは単なる伴奏ではなく対等に渡り合い、一対一で対話をするような性格になっています(演奏者はその妙味を実感するという)。BWV.1028はどこかで聴いたという覚えがそこそこ鮮明にあり、第1曲目のアダージョ、第2曲目のアレグロはバッハの別の作品から転用されたのか、とにかく別の機会で聴いた気がしました。第3曲目のアンダンテ(歩く速さで)はロ短調であることから、付属冊子の解説によると受難曲にふさわしい内容だと評しています(さしずめ Via Dolorosa をおもわせるということか)。
ここまでの二つのソナタは基本的に教会ソナタの形式によっていますが、BWV.1029のソナタは三つの楽章で構成される協奏曲的なスタイルで作曲され、内容も快速な両端楽章が高度の演奏技術を要して協奏的になっています。使用楽器の種類も注記されてあり、チェンバロはフランス製の楽器を複製再現したものとなっています。古楽器のチェンバロもドイツ式、フランス式、イギリス式といった違いや年代によって色々違い、音色にも差が出るわけですが、新しいCDで聴く楽器の中には金属の枠が出すガシャガシャという音に近いものもあって、それが妙に頭の中に残っていたのでこのCDのチェンバロはもっと軽い感じなのでとりあえず好印象でした。ただ、もっと軽快でいかにもはつげん楽器らしい音色の楽器もあったのじゃないかと思いました(ぜいたくな)。
もう二月になります。京都市内にも楽器の工房らしきものを見かけましたがチェンバロ、クラヴサンではなくて弦楽器専門のようでした。最近F.クープランのクラヴサン曲を聴いて楽器の音色にもあらためて関心がわきました。天神さんとか弘法さんの縁日に壊れたものでも売ってないかなと思っていると、新規に製作発注すれば数百万以上かかるようなので全くのおかど違い、無知の極みでした。コンサートの際にライトの熱でも調律に影響するのでデリケートな楽器というのは聞き知っていましたが、ガラクタ並みのものでもいいからあの弦をはじく音を何とかま近で聴きたいと不意に思いました。
それは無理なのでチェンバロが活躍するCDですぐに取り出せるものがこのクイケン親子(チェンバロは息子のピート・クイケン)のバッハ作品集だったので、とりあえずチェンバロとガンヴァのソナタだけを聴きました。これは三枚組アルバムなので、無伴奏チェロ組曲が三枚目の途中まで入っています。当初の購入動機は無伴奏の方だったのがしばらく聴いていない間に目当てが逆転しました。ピート・クイケンは1972年にベルギーのブリュージュで生まれたヴィーラント・クイケンの息子(何番目とかの記述は無い、詮索もしないが)であり、ベルギーで学んだ後にインディアナ大学に留学し、ボザール・トリオのピアニスト、メナヘム・プレスラーに師事しまた。チェンバロ、フォルテピアノだけでなく現代ピアノも演奏し、日本でも公演を行っています。
ソナタのBWV.1027は二本のリコーダーとチェンバロのためのソナタをガンバ用に編曲した作品でした。このソナタだけでなく三曲ともトリオ・ソナタ形式で書かれ、チェンバロは単なる伴奏ではなく対等に渡り合い、一対一で対話をするような性格になっています(演奏者はその妙味を実感するという)。BWV.1028はどこかで聴いたという覚えがそこそこ鮮明にあり、第1曲目のアダージョ、第2曲目のアレグロはバッハの別の作品から転用されたのか、とにかく別の機会で聴いた気がしました。第3曲目のアンダンテ(歩く速さで)はロ短調であることから、付属冊子の解説によると受難曲にふさわしい内容だと評しています(さしずめ Via Dolorosa をおもわせるということか)。
ここまでの二つのソナタは基本的に教会ソナタの形式によっていますが、BWV.1029のソナタは三つの楽章で構成される協奏曲的なスタイルで作曲され、内容も快速な両端楽章が高度の演奏技術を要して協奏的になっています。使用楽器の種類も注記されてあり、チェンバロはフランス製の楽器を複製再現したものとなっています。古楽器のチェンバロもドイツ式、フランス式、イギリス式といった違いや年代によって色々違い、音色にも差が出るわけですが、新しいCDで聴く楽器の中には金属の枠が出すガシャガシャという音に近いものもあって、それが妙に頭の中に残っていたのでこのCDのチェンバロはもっと軽い感じなのでとりあえず好印象でした。ただ、もっと軽快でいかにもはつげん楽器らしい音色の楽器もあったのじゃないかと思いました(ぜいたくな)。