ベートーベン 交響曲 第1番 ハ長調 作品21
ジョヴァンニ=アントニーニ 指揮
バーゼル室内管弦楽団
(2004年11月29-30 ルツェルン文化・会議センター 録音 OEHMS)
今朝業務の一環で交換したファイルを印刷しようとした時、一種類だけアイコンが変な表示になっていてPCに当該ファイルのソフトが入っていないのに気が付きました。せっしょうなとか口に出さないで思いつつ何のソフトかとよく見れば、ワープロソフトの一太郎でした。これはヴァージョン12くらいのをインストールしていたことがあったので、棚の中を探して見つけ、インストールできました。一時期はATOKの方がかしこいとか言われて日本語入力だけそれを使う人が居て、ワープロも一太郎もけっこう見られたのを思い出しました。
昨日のベートーベンの交響曲第4番と第1番とではどちらも二管編成ながら、第4番はフルートが一本少なくてwikiの説明によれば九つの交響曲中で最少編成だと書いてありました。新旧含めていろんな演奏を聴いて多少なりとも残っている記憶からすれば、交響曲第4番はそんなに音が小さいとか小規模といった印象ではないので意外でした(最少編成といってもちょっとの差だが)。オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団のイタリア公演では、ベートーベンの交響曲第7番の演奏時にトランペットを倍に増やしていたという話(ムーティの自伝)もあり、1960-1980年くらいのレコードではトランペットでなくても楽器を増やしているという例はあったはずなので、ピリオド系で同じ演奏者による両曲を続けて聴けば、第1番と第4番の編成・楽器の多さの違いの妙が分かるかな(分からないだろうな)と思いました。
アントニーニのベートーベンは繰り返すと次のような特徴がありました。①ナチュラル・トランペット、ナチュラル・ホルン、ケトル・ドラムを使用。②弦楽器の全てにガット弦を張り、弓はクラシカル・ボウを使用。③ヴァイオリンは 6人+ 6人の小編成に対して、チェロ4人とコントラバス3人とやや多目の編成。①と②は似たことを実践している録音はあり、楽器の違いや奏法の徹底度とかで違ってくるはずです。その中で③のチェロ、コントラバスの増員は効果てき面だろうと想像がつき、その点は第1番では特にはっきり実感できます。第1番と第2番とカップリングした今回のCDがシリーズ第一弾で、Oehms から出ていました。
第二弾はエロイカと第4番を一枚ずつ収めた昨日のCDで、レーベルがSONYに変わりました。また、SACD仕様があったのはここまでで、第5番以降は通常のCDだけになりました。せっかくマルチチャンネルで一応再生できるようにしたのでそれで再生したところ、弦の響きに埋もれないで管楽器もよく聴きとれて、どうせならSACDで続けて出してくれればと思いました(音量を上げて聴けないのが残念)。
アントニーニ・2004年
①8分52②7分30③3分21④5分41 計25分24
インマゼール・2007年
①8分51②7分05③3分17④5分43 計24分56
ブリュッヘン・1984年
①9分53②8分14③3分44④6分08 計27分59
上記はアントニーニとピリオド・オケによる新旧二種の録音のトラックタイムです。楽器、編成から奏法、ピッチに至るまでベートーベン時代の演奏を再現することにこだわったインマゼールとアントニーニが演奏時間で近似していました。ブリュッヘンとは意外に差が出ています。交響曲第1番は1800年、ベートーベン(1770-1827年)が30歳になる年に作られて同年4月に作曲者自身の指揮によって初演されました。ベートーベンと世代、活動時期が重なる作曲家にパガニーニ(1782-1840年、西洋人に干支で計るのもあれだけど一回り若い)がいました。24のカプリースが出版されたのは1820年という記載を読んだ時、ベートーベンとパガニーニはあまり重ならない、どちらかの作品を聴いている時にもう一方を思い起こしたりはしないので、世代が重なるのが妙な縁だと思いました。